「気付いたら好きになっててさ〜、やっぱ理屈じゃないって☆」
久しぶりに会った智子はさっきからストローでミルクティをかきまぜながらノロケ話…
私としては恋愛の話よりか、違う話したいんだけど…
だって、理屈じゃないって言ったって結局、打算とかあるでしょっ。
お金とか職業とかルックスとか??
そりゃあ、理屈じゃないって言った方がカッコイイけどさ〜。
私はそういう所に目が行くけどなぁ…(^_^;)
「ん、どうかした?」
智子が心配そうに覗き込む。
「あ、ううん、何でもないっす☆」
「…あ」
智子が気付いたように言う
「もしかして…まだ付き合ってるの?あの人と…?」
「??…あぁ、もう別れたよ(笑)」
「そっかぁ。」
智子はどこかホッとしてたみたい。
そりゃそうか…不倫とかって、やっぱ友達としてはねぇ。
でも、私も智子に言われるまで思い出せなかったなぁ。
智子が記憶力がいいのか(笑)
本人が忘れてる様な事をねぇ…
違うか…、やっぱり私が薄いのか…
いろいろ、愛情とか想いとか…好きとか。
よく、わからない。
いつから、こんなんだっけ?
智子と別れて、自分のベットにそのまま倒れ込む…
「んん〜、眩しい……」「…」
「………」
ガバッ!!
「やばっ、今何時?
……って遅刻ぅ!!お風呂入らなきゃっ」
やっぱり遅刻しても女の子としては…お風呂入ってしまうよね?
昨日はそのまま寝ちゃったしさ…
そう、自己紹介が遅れました。
私は真紀、現在大学2年です。
こないだまで妻がいる人とお付きあいしてました(>_<)
相手の人は、結構カッコイイ感じの大人な人で、割りきった関係でした。
奥さんに赤ちゃんが出来たので別れを切り出されたんだ。
でも、別にそっかって感じだった。
「遅い〜」
友達の華菜が自分の隣の席をポンポンと叩いてる。
「ごめん、目覚ましかけるの忘れてた」
そう言いながら華菜の隣に座る。
「げっ」
思わず声に出てしまって、慌てて口に手をあてる。
前の席に私の嫌いな男…佐藤亮がいたから。その声を出させた張本人、亮は「そんなに露骨な態度とるなよっ
傷付くじゃん」と釈然としない顔をしてノートをまた書き始めた。
やっぱ、バレてる(汗)なんかされたわけじゃないけど、何と無く嫌いってか…ね。いるじゃん?そういう人。
「あっ、私もノート…」
その時は全然わからなかった、これからこの気持ちが変わって行く事に…