ダルが小さく呟くと「はぁ?」っと変な顔をするエドに
「んな、変な顔するなよ。綺麗すぎるんだよ、爆弾の高さが!」
ダルは爆弾の高さの目線で言った。エドが同じ目線にすると
「本当だ」
エドもビックリした。何故二人が驚いているかというと、爆弾は当然ながら犯人が仕掛けたものだ。爆弾はどれもネジで固定されているが、あくまでも人が設置したものだ。多少なり上下左右ズレがあってもおかしくはない。しかし、ここに仕掛けてあるものはみんなミリ単位で均等にセットされているのだ
「“出ル杭ハ打タレル”……もしかして!」
ダルは、そう呟くと走って次の柱を見る……すると
「見つけた!解除方法!」
ダルの歓喜の声が地下に響く
「どういうことだい?」
「ほら、これを見て見ろ」
ダルは、爆弾の目線で指を指しエドはその指された方を見る
「あっ…」
エドも驚いたようだ。2人の目線には一個だけ高さの違う爆弾があったのだ
「なるほどね」
エドは納得したように言いながらその高さが違う爆弾に近付く
「“出ル杭ハ打タレル”って意味は高さが違う爆弾を下に下げろって意味か」
エドは爆弾を見て言う。よく見るとこの爆弾だけスライド式になっていた
「そしてスライドをすると……」
エドが爆弾を下にスライドさせると、カチッと言う音がして爆弾が固定された
よく見ると全ての爆弾の横に赤外線センサーがあり全て同じ高さだった。例の爆弾を下げるとセンサーが全て同じ高さに来た。その瞬間地下にあった全ての爆弾からピーっと高い音が鳴り響きタイマーが止った
「この爆弾だけにセットされている特殊なセンサーが他の爆弾のセンサーに反応させて解除させるって事か」
フタを開ければ簡単な事にダルは呆れた様だ
「この小さいセンサーに気付いていればもっと早く気付けたのに」
ダルと同意見みたいだったエドも呆れた様子だ
「けど、僕が警報鳴しちゃったからさっさと出て行かないと係りの人が来ちゃうよ」
エドは思い出した様に言ったので2人はキングタワーを後にした
当然ながら地上は嘘警報のせいで大変な事になっていたのは言うまでもない
二人が車に入ると丁度良いタイミングで電話が鳴った