「はぃっ列んだ?」
文化祭を1ヶ月後に控えた私の学校は休み時間を削ってまで練習に励んでいた。
私達高2はパフォーマンスでダンスをすることになっている。
「最後のカーニバルだけど、男役と女役カップルになって踊るから列んでる順でいいからペア作って。」
クラスのまとめ役の子が先頭にたって指示を出していた。
流石にまとめるのは上手く私のパートナーはなんなく決まる。
あんまり話した事はない人だった。
「じゃあ、練習しようか」
パートナーは優しく私に微笑んでくれた。
その笑顔がダンスで繋ぐ手が温かかった。
その温かさに私は惹かれていった。
でもその思いは誰にも伝える事が出来ない。
もちろん本人にだって…。
だって私の学校は女子校なのだから。