「7番テーブル、オーダーお願いっ」
「あっ、はいっっ!!」
うひゃあ〜、忙しい…
「お〜い、休憩行くぞ!!」
この声…佐藤亮。
忘れてた、今日から一緒に働くのよね…
てか、なんで。あんたと休憩…?
「知り合いだって言ったら店長が面倒よろしくって、言われたから休憩とか一緒なの!!」
…なんにも言ってないけど…
みすかされてる…
(真紀は、なんで佐藤君の事、そんなに嫌いなの?)
ふと、華菜が言ってた事を思い出す…
ほんと、なんでだろ?
しゃべった事もそんなにないのに…
やだ、私って性格悪いっ!!
「おまえって実はおとなしいのか…?」
佐藤がジュースをコップに入れながら不思議そうに聞く。
さっきから黙って考え込む私を見て、そう思ったみたい。
「あっ、俺だから?
ホレ、ジュース。」
……
「ありがと、違うよ、そんなんじゃないからっ。それより、おまえってやめて…一応、名前あるし」
あ、私の名前なんてわかるか?私はなんとなくわかってたけど…
私の考えとは裏腹に…「あ、そっか、わり。んじゃ、真紀…?」
と、なんか咳払いして少し恥ずかしそうに言う…
はぁ??
「なんで、呼び捨てっ!!」
なんか手が自然に頭をポカッって殴るポーズだ(^_^;)
「はは、じよ〜だん♪」
佐藤が人なつっこい笑顔を向ける
…
あつい…
疲れてるから…?
顔があつい。
名前知ってたんだ。
あっ、履歴書…
そっか、アレに名前書いてるもんね。
「名前くらい最初から知ってたよ。可愛い娘はチェックしてんだ(笑)
白井真紀だから
白井な♪」
エスパー?
なんで考えてる事わかるんだ??
…てか、可愛いとか言ったし
もしかして…
「たらし…?」
「違うって!!
俺、好きなやついるし…」
佐藤は顔、真っ赤にして否定してる
ふ〜ん、なんか先越された感じ?
やだなぁ…
「ねぇ、好きな人って…」
真剣な私の顔につられて佐藤も真剣な顔…
「…うん?」
「もしかして、私ぃ〜?
やだ、どうしよう、困るぅ〜!!」
ガクッ!!
佐藤がこける…
「(笑)違うからっ!!白井って、いいキャラしてんな〜」
「おっ、いけね。
仕事、再開すんぞっ」
佐藤が私の頭を軽くポンと叩いて休憩室から出ていく…
また、顔があつい
佐藤にも聞こうとしてた。
(好きな人って…どういう感じ?)
恋愛に飢えてるのかも…