会いたい…

Boku  2008-09-22投稿
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約束の時間から既に5分過ぎている。     「ねぇ、リンまだ?早くしなよ。駅前の噴水の前だよ。留守電聞いたら電話してね。」エリは優しくゆったりとした口調で言う。
もう5分たったのにリンはまだ来ない。    「まだ?道に迷ってるなら待ってて探しに行くから。」エリは心配そうな声で言う。
「何してるの、電話ぐらい出来るでしょ。心配させないでよ。」20分してもリンは来ない。エリの声は荒くなっている。
「リン?怒ってないから電話して。お願い」エリは今にも泣きそうだ。
その時電話がなった。
「あっ!」
「もしもしリン?」
エリの心に喜びが生まれた。
「なにしてるの?今どこなの?向かえに行っ…えっ?お母さん?」
「エリ?どうしたの?」
「いや、何でもないよ。あっ、いやリン来たから切るね。」
「エリ、ちょっと待ちなさ…エリ!」
当然リンが来てる訳ない。
「はやく来てよ…」
エリはケータイを閉じながらそう言う。
10分が過ぎた。
「リン…早く来て。」
しかし、時間は過ぎて行くがリンは来ない。
「リン、会いたいよ。」
「リン、お願いそこにいるんでしょ?」
「リンは私が嫌いになったの?」
「リン大好きだよ。遅刻したからって怒ってないよ。」
「リン、リン、リン、リン、リン…」
‘リン,何百とその名を呼んだだろう。
「リン君会いたいです。電話じゃなくても良い、メールでも良い。たった一言‘愛されてる,だけでいいから…」
時は残酷なほどに過ぎていく。1時間,2時間と過ぎてしまう…
「嫌いなら嫌いって言ってください。」    エリは泣いていた。
大雨の中でただ一人佇んで泣いていた。
「私はあなたと一緒に居たらいけないの?私なんか死んじゃったほうが良いんだ。さよなら今まで楽しかったよ、ありがとう大好き。」
それがエリからの最後の留守電だった。
翌日、エリ享年十六才そのはかなくて切ない人生は終わりを告げた。
‘リン、ありがとう愛されてるよ,



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