「お任せ下さい。このライス、ルイス君とロイ君を必ずやお守りしてみせましょう！」
ライスは胸を叩くと、爽やかな笑みを浮かべながら、ルイスとロイに熱い視線を向けた。
その瞬間、ロイとルイスは一斉に目を逸らした。
「あの…出来れば娘達の方も…」
「分かっております。娘さん達も、お守り致しますよ」
「そうですか…それならいいのですが…」
セイルは一つ小さくため息をつきながら、心配そうにライスを見た。
セイルは男の騎士が五人の面倒を見る事に、最初は反対していたが、リグラから、
「剣の腕はしっかりしていますし、責任感の強い男ですよ」
と、言われた後、小声で、「彼は女性には興味がありません。ロイ君やルイス君のような、少年が好みなんです」
と、笑みを浮かべながら、言われたのである。
あの宰相には敵わないな…―＼r
セイルは心配していた事を糸も簡単に察知されていたという事に、思わず苦笑いを浮かべた。
「それじゃあロイ、頑張れよ」
ライルは意味深な笑みを浮かべながら、手を振って城を出た。
「お前達、城の人たちに迷惑掛けるんじゃ無いぞ」
「元気でいてね、皆」
セイルとサリアはそう言いって、微笑みながら、城を出て行った。
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