幼い手がつかむには、
あの空は遠すぎたね
いつか鳥のように飛んで見せると、
勢い込んで信じ込んで、
揺れる大地を駆け抜けていった
いつの間にこんなにも背が伸びたんだろう
なのに空は、
前よりずっと遠くなったよ
夢見てた時の方が近かったよ
飛べると信じていたよ
ずっとそう信じていたかったよ
何でかな
空は晴れてても目の前が曇るんだ
雨かな、
雨かな?
狐がこーんと一声鳴いて
大事なお嫁さんを迎えに行ったのかな
青空が流す涙は、
きっとボクのせいだね
元気出さなきゃ
我慢して歩いてかなきゃ
でも、ねえ?
空を見ることぐらいは、まだ許されるよね……?