『ククク、ソウダ、ソレデイイ。』
カードは喋り続ける。
私はそのカードを見つめる。
すると何かが込み上げて来る。
これは、黒い炎?
その込み上げて来たものは私の目に宿る。
すると私の意識とは別に声が出される。
「現れろ漆黒の竜王・・・・」
『いけない、マリア!』
「召喚、ブラックドラゴン!」
巨大な魔法陣の中から、黒い炎と共に、黒いドラゴンが現れる。
「ブ、ブラックドラゴンだと!?六竜王の一匹がこの小娘のクリーチャーだと言うのか」
『ホウ、久々ニデテキタノニ、久シブリノ相手ガベヒーモスカ、』
「ご、ごちゃごちゃうるせぇ!行け!ベヒーモス」
『フン、下等クリーチャーゴトキガ調子ニノルナヨ!』
ブラックドラゴンは黒い炎を放ち続ける腕をベヒーモスに突き立てる、
そこからベヒーモスの身体は焼け爛れ、やがて灰になった。
そこで私は身体から力が抜けて、
そこに倒れ込む。
最後に見たのは男をブラックドラゴンが焼き殺した所だった。
何時間気を失ってたのだろうか、
目を覚ますと、そこにはブラックドラゴンのカードが落ちていた。
『イツデモ俺ヲ呼ベ、今ハマダ貴様ニ力を貸シタ方ガ都合ガイイカラナ・・・・』
「マ・・・リア・・・マリア、」
私はようやく母さんの声に気付いた、
「母さん!」
私は腕輪に話しかける。
『マリア、ごめんね、貴女を止める事が出来なかった。』
「そんなことよりどうすればいいの?」
『ごめんね、もう限界みたい、ブラックドラゴンの力が強すぎて、長くは話せない。』
「そんな・・・」
『いい、よく聞いて、今のカードの戦力ではやられるわ、だからカードを手に入れなければいけない、カードの売っている1番近い、街はフォゾの街、そこにカードのお店があるから行きなさい・・・・そこに・・・・・・・ギル・・も・・るから・・』
途切れ途切れになり、母さんの声が聞こえなくなる
「母さん!母さん!」
私は叫んだ。
しかし腕輪からはもう声はしない。
「母さん・・・」
私はすぐに家から地図を持って来る。
「あった、フォゾの街」
私はホルダーにカードを入れる。
「召喚、アクィラ」
魔法陣から巨大な鷹が現れる。
「連れて行って、フォゾへ」
怪鳥アクィラは私を乗せて、フォゾへと向かう。
「待ってて、母さん、助けるから」