「ねぇ!」
突然、後ろから声がした。
携帯をもちメールをうっていた私は、まったく気付かずに歩き続けていた。
ふと横を見ると、彼がいた。
「1人?」
「ごめんメールうってるから待って。」
いつも通り、冷たく去ろうとしたら
「まぁ座んなよ」
と たまたまあったベンチに座らされてしまった。
いつもならすぐ去るが、この時たまたま友達を待っていた。
暇潰しにと想い、しゃべった。
…なんだろう。この感じ。
わたしは今まで感じたことのない懐かしさを感じた。
ふと名前を聞いてみた。
「ユウキ」
聞いて愕然とした。
大好きだった人と同じ名前。
偶然なんだろうか。
携帯がなった。
【あと一時間でつく】
友達からだった。
一時間もあるのか。喉乾いたし、いこ。と想い、
「喉乾いたからいくね!またね。」
と立ち上がるわたしに
「そこにカフェあるからコーヒーでも飲まない?」
なぜか断りきれなかった。
彼の出す空気なのか。
大好きだった人と重ねているのか。
そのときは気付かなかった。
この出逢いが人生を大きく変えていくことを。