【新たなる誓】ラーメンWar12

まっかつ  2008-09-27投稿
閲覧数[590] 良い投票[0] 悪い投票[0]

英国諜報機関員達は素早く逃げ出し―\r

スプリンクラーの止まった部屋の中には、俺とフィギュアマスターだけが残された。
















フィギュアマスターはソファーに縛り付けられたまんまの俺に近付き、ロープをほどきにかかった。

かかったのは良いが、彼はもう一つのモノも同時にかけた―\r

何かのBGMだ。


↓以下、俺がうろ覚えに聞いた曲の歌詞の大体の内容―\r







♪闘い疲れた 男の背中

漂う哀愁 何処かもの悲しい

暮れる夕日 灯のともる街

家路に付く人波 ただ見送るだけ

ああ 小さな仕合わせ

フィギュアマスター♪













ああ、これエンティングテーマですかそうですか。

♪ひなびた正義 移り逝く時

掲げた旗も 何処か力ない

理想無き世界 さ迷う群像

悩める者ある限り 闘い続ける

ああ 孤高貫く

フィギュアマスター

フィギュアマスター









フィギュア マスター♪






















ああ、二番もあるんですかそうですか

最後は繰り返すんですねそうですか―\r








MDプレーヤーが止まり、解放された俺は、暗いまんまの部屋の中で、よろめきながらもようやく立ち上がった。


















『ありがとうフィギュアマスター』

今だ平衡感が取り戻せないまんまに、俺は救い主(?)に礼を言った。

だが、彼はしょげかえり、俺から顔を背けながら、

『俺は―フィギュアマスターじゃない』

小さな呟きには、嗚咽が混じっていた。

『俺は―裏切り者のユダだ』

『違う』

俺は否定して、ヤツの両手を取った。

『お前は俺を救ってくれた。あの恐ろしい特務の連中と闘ったじゃないか』

そして俺は、床に仰向けになっていた《ユカリちゃん》を持ち上げ、ヤツに渡した。

『だからこそ、《ユカリちゃん》がお前に力を与えたんだ―そうだ、これをお前にやるよ』

『お、俺に、くれるのか?』

するとヤツは、《ユカリちゃん》を手に、フィギュアだらけの自室に戻り―\r

一分と断たずに再び姿を現した。







その両手には、あのカップラーメンと封筒が握られていた。

『これを持って逃げろ―50万入ってる』

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 まっかつ 」さんの小説

もっと見る

コメディの新着小説

もっと見る

[PR]
激安耳つぼジュエリー
簡単貼るDiet


▲ページトップ