初めての恋…4

ひろ  2006-06-09投稿
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「えぇ?じゃあ、佐藤君と同じバイト先なんだぁ?」
私は昨日の事を華菜に報告していた。
華菜はさっきから面白そうに聞いている
「なに?」
「えぇ、だってさ〜、これをきっかけに距離とか縮まって…
あ、もしかしたら付き合ったり(笑)」

「は?あり得ないから!!」
私はまた、顔が熱くなるのを感じた。
なんだろコレ…

その態度に華菜がちょっとびっくりしてる
「え?ホントに?」

「違うよ、華菜だって知ってるでしょ。佐藤の事、苦手なの。」

華菜は考え込んで…
「あのねぇ、もしかしたら意識しちゃって無意識に嫌いだと思い込んでるんじゃないの?だって、嫌いでも自然に目が行ったりするんでしょ?
なんとも思ってなかったら嫌いって思う前に存在すら知らなかったりどうでも良かったりするもの」

「でも、今はわからないよ、やっぱ苦手意識あるし」

そう、苦手意識あるけど…
でも、悪いヤツじゃないってのも、なんとなくわかる。

「ま、これから分かってくる事で焦らなくてもいいしね♪」
やっぱ楽しそう…


「今日もバイトかぁ…」華菜と別れた帰り道。華菜が言ってる事はなんとなくわかる。

でも、好きだとしても理由なくない??

(やっぱ理屈じゃないって…)
智子が言ってたっけ。
ふ〜、考えるの辞めた!!まだ好きかどうかもわからないのに…


「おはようございますっ」
私はみんなに挨拶してゆく。
もちろん佐藤にも…

「あ、白井〜
ちょっと来て〜」
佐藤が機嫌良く私を呼ぶ…
「なんですか?」
…と、なんか隣にやたら綺麗な女の人がいるけど。
「彼女、昨日から入った白井真紀さん」
「昨日、愛さんいなかったから紹介してないだろ」

私はなんとなく事情がのみ込めて挨拶をした「白井真紀です、よろしくお願いします」

「私は沢口愛です、よろしくね」
うわぁ、笑い顔がすっごく可愛い。
「あっ、私。制服に着替えてこなきゃ!!
ごめんね、じゃ、また後でね」
愛さんが足早に更衣室に向かう。

後ろ姿も綺麗…
私だけかなぁ、ずっと見ていたい感じ…

……違うみたい。
隣の佐藤を見るとやっぱりみとれてる(^_^;)
なんか、その目は私とは違って男の人の目

好きな人をみるような…

「佐藤の好きな人って愛さん?」

私の唐突な質問に佐藤は小指をテーブルにぶつけて泣き顔になってる。
「あ、言うなよ!!」
ふ〜ん。

胸の中で何かが鳴る音がした。



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