desteny?

meeco  2008-10-01投稿
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「車から降ろして下さい!!」

私は、力一杯叫んで、抵抗した。

車の中には、二十歳前後の男性が四人乗っていた。運転席に一人、助手席に一人、後部座席に二人・・・。

「大人しくしてな。痛い目に遭いたくねぇだろ?お兄さん達が、優し〜くしてやっからさぁ。」

私の事を、車の中に引き擦り込んだ男性が、私の肩を抱いて、不気味な笑みを浮かべて言った。

「なぁ、早く車出せって。ここは流石にヤバイって。」

助手席の男性が、運転席の男性に、肩を叩いて、そう促した。車は、急発進し、みるみるうちに、見慣れた街が遠くなって行くのが、黒いスモークが貼られた窓から、見えた。

「離してっ、触らないで!」
私は、必死に、男性の腕を振り払おうとした。

「可愛くねぇな、楽しもうぜ・・・。な?」

後部座席のもう一人が、私の腕を強引に掴んで、ベンチシートに押し倒した―\r


「止めてっっ!!あっちゃん助けて、痛い、痛いよ!」

淳には、聞えない―\r
解っていても、助けて欲しかった。

淳の笑顔が頭から離れない―\r

「あっちゃんって誰?彼氏?助けに来てくれたら良いねあっちゃんがさっ。」

そう言って、足元に転がっていた、粘着テープを手に取り、歯で引きちぎって、私の手首に巻き付け、自由を奪った。

「あっちゃん・・・。」

叫び声も、次第に枯れて行った―\r

「あっちゃんより、優しくしてあげるから。仔猫ちゃん・・・、俺が相手してあげるよ。」

手首の自由は利かなくなっても、枯れた声で叫び続けた―\r

その時、運転席の男性が後ろを振り返って、叫んだ。

「おい、中川、女、うるせ〜から、口にもテープ貼っちゃえよ。」

遂に、口の自由も利かなくなった。

それでも、心の中で叫び続けた。淳の名前を―\r




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