「ヒヒヒヒヒヒッ馬鹿だねぇ、お前と私の話を まるっきり逆に話したら このガキ…ヒヒッ…その気になってたよヒィヒヒヒッ…おかしくて、おかしくて震えが止まら無かったよ!ヒィヒヒヒッ…ヒヒヒッ…馬鹿だねぇ… いっぺん…死ねば?…ヒィーヒヒヒッケケケッ」
「く…狂ってる…お前…狂ってるよ」
「ケケッ…あぁそう、じゃあ狂ってる女に騙されたガキは もっとイカれてる?ヒィーヒヒヒッ!……!
ケッ!お前みたいなガキを生かしておいてあげたのは、どういう風に料理しようか考えていたんだよっ!ケッ!」
黒田のり子は唾を吐くと、僕達を睨み そして薄ら笑いをしながら物凄い勢いで向かって来た。
「秀君逃げてっ!…」
シズ姉ちゃんが僕の腕を引っ張って窓越しに押し付けた。
「秀君!…早く!この高さなら何とか出来るでしょ?急いでっ!
私が何とかするからっ!」
シズ姉ちゃんが女の攻撃を肩手でしっかり抑えながら叫んでいた。
「お姉ちゃん!僕は逃げないよ!このクソ女は僕が殺るよ。
お姉ちゃん…母さんの為に…こんなにボロボロになって…
こんなになった姉ちゃん…置いてなんて行けないよっ!」
僕は思いっきり女のお腹に蹴りを入れた。
ギャーーーーーッ!
物凄い絶叫と共に女が後ろに倒れた。
「ひ…秀君…ホントに大きくなったんだね…」
お姉ちゃんが僕の胸で泣いていた…。
「バカミタイ…ヒヒッ…クダラナイ…ヒヒヒッ…イイヨ…モウ…死ネヨ…オマエタチ…!」
ザクッ!ザクッ!――――――――――!
僕の背中にアイスピックが刺されたのが分かった。
その激痛は僕の人生の中で経験した事が無いほどの痛みだったんだ。