桜「懐かしいな。昔はよく来てたんだけどな。中学入って一度も来てなかったからな。いつ見ても綺麗な海だなぁ。」
ザザーと、夕日で真っ赤に染まる海が波打つ
桜「でも今日からはこの街で暮らすだ。あっこんな時間、明日入学式だか早く帰らないと…あれ私どっちから来たんだっけ。家どっちだ。」
帰り道が分からなくなってしまった。キョロキョロする桜
桜「どうしよう。」
「どうしたの」
と男が声をかけてきた。
桜「えっあー家が分からなくなっちゃって」
男「えっ」
桜「あっその越してきたばかりで、昔何回か来た事あるんだけど」
男「あーどの辺」
桜「〇〇神社の近く」
男「あっ俺そこまで走るから案内するよ」
桜「えっ走るんですか」
男「あーじゃあチャリンコで送るよ。ちょっと待ってて家から取ってくるから。そこの店がうちだから」
男は走っていた。しばらくすると自転車に乗ってでてきた。
男「お待たせ後乗って」
桜「ありがとうございます」
男「てっかさあの辺からここまで歩いて来た訳」
桜「はいなんか街探索してたらいつの間にか」
男「まあ歩けない距離でもないか」
桜「あなたこそあそこまで走ってるんですか」
男「ん、そうだよ。まあ日によってコース変える時もあるけど、朝は基本的にあのコースかな。晩は調子によって長くしたりするけど」
桜「凄いですね」
男「そうでもないよ。もっと走る友達いるし」
桜「あっこの辺でいいです」
男「えっいいのけどもう暗いし家まで送るよ」
桜「いいですか」
男「うん」
桜「じゃあお願いします」
桜「あっここです」
男「ここ隆博んちの向かいじゃん。」
隆博「おう桜、おばさん達心配してたぞ。つうか何で裕司のチャリに乗ってんだ。」
隆博はこの祖父の家に昔し遊びに来た時に仲良くなった同い年の男の子。
桜「えったかくん知り合いなの」
隆博「知り合いも何もニコイチのマブダチだよ。ちなみにお前と同じ高校」
桜「うそ〜」
隆博「本気で」
裕司「じゃあこれからもよろしく。桜ちゃん」
桜「こちらこそよろしく」
(うんなんかうまくいきそうかな…」
続く