びしょびしょだな、先にシャワーでも浴びるか。玄関に入りながらそう思っていると っ!! あれ…??さっきあの女のコにわたしたはずの傘がかかっているのだった。雨水をぽたぽたとつたわせながら…。
…「おかえりなさい。」
声のした方をみるとあの女のコが頭から血を流し立っているのだった…。
…気が付くと僕はベットに横になっていた。外はもう朝で昨日の雨はうそのように晴れていた。そしてすぐさま昨晩のあの出来事を思い出した。あれはきっと悪い夢だったんだ…。そう思おうとした。起き上がり、玄関の傘をふとみると、傘の下の方にまだ蒸発しきっていない雨水があるのに気付いた。自分が傘をさして帰ってきたのだろう…。
次の日の帰り、公園にあの女のコはいなかった。一瞬、なにが現実でなにがあの悪夢だったのかわからなくなった。僕はあまり気にしないことにして家へと急いだ。
アパートの自分の部屋のドアをあけるのに少しためらいがあったが、そうしているわけにもいかないので家にはいった。別に変わったところはなにもなかった。傘も朝の見たまま…。
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