暫く神社の隅に、力失せて座り込んでいた。
どれくらいの時間が経ったのだろう―\r
さっきまで、降っていた雨は、すっかり止み、空は、夕焼けで紅く染まっていた。
何とか残り半分の自宅までの帰路を歩いた。
自宅までの道のりは、殆んど、覚えていない・・・。いつもの景色が違って見えた。
普段の倍の時間を掛けて、やっと自宅まで帰り着いた。
「ただいま・・・。」
かすれた声で小さく呟く―\r
返事は無かった。自宅には、誰も居ない―\r
留守だった。
母の顔も見れない―\r
少しホッとして、急いで浴室に向かう―\r
汚れを落とす様に、シャワーを浴びた。時間を掛けて、身体の汚れを落とした。
幾ら時間を掛けて、身体の隅々まで洗っても、心の中までは綺麗にならない・・・。
さっきの光景が頭を霞める。
嗚咽と涙が止まらない・・・。
「あっちゃん、ゴメンね・・・。あっちゃん、あっちゃん。」
自分を責めた。もう、元には戻らない、私の見えない、―貞操は―\r