『何よサトル。何で今日、聖人が休むって分かったの?!』
ミズホさんがサトル君に問い掛ける。
それって――
あたしも今聞こうとしていたコト。
ミズホさん、ナイスタイミング!!
『だって、アイツ涙もろいから、こういう場にいたくねぇって何時も言ってたから。
去年、アイツの小学校の卒業式の後、俺、アイツに会ったんだけど、目真っ赤にしててよ。ハハハハハッッ!!』
うそっっ!!
聖人が?!
い‥意外だよぉ‥‥。
そう――
サトル君は聖人と小学校のトキからの親友で、
同い年なんだケド、
聖人は病弱なせいで、途中で2年ダブってるんだ。
だから――
去年、聖人が小学校を卒業したトキは、
実際は、そのトキ中2だったサトル君と同じ学年だった訳で――
『聖人ねぇ。結構弱い面も持ってると思うよぉ。
奈央ちゃん♪
聖人と同じ高校行くんでしょ?!
まだ2年も先の話だけどっっ。
奈央ちゃんこそ、聖人とず〜っとず〜っと仲良くね♪』
『は‥‥い‥‥‥。』
じわっっ‥‥‥。
やだ‥‥。
なんか涙出て来た。
『えっっ?!奈央ちゃん泣いてる?!
ミズホ!!オマエ、奈央ちゃん泣かすなよっっ!!』
サトル君が、ちょっと冗談ぽくミズホさんに言った。