四人が宿を出て情報屋に行こうとする頃には雨は止み、薄日が差していた。
「雨、上がったな。」
「さっきは霧みたいな雨だったからなー。あーいうのは傘さしても結局、濡れちまうし。」
それから『情報屋』の看板を探しゆっくりと町の中を探し始めた。
「ラウフ、情報屋の場所を知らないの?」
「いやぁ知ってるっちゃ知ってるんだがなんつーか…あんまり親しくないもんで。」
その言葉が何を意味するのかは謎だが辺りを見回すと『情報屋』の看板はすぐに見つかった。
「あ。あれですよね。」
雪が指差す先には建物の二階に続く階段がありその傍らには『じょーほー』と殴り書きしてある看板があった。
「あれ…なのか?」
「変わった情報屋ね。」
とりあえず階段を上った。長い廊下があり、進むと今度は下に降りる階段を見つけた。
「降りていいんだよな?」
「ああ。…悪い。これはここのじーさんの趣味だから笑って許してやれ」
階段は地下まで続いているらしい。
一番下まで降りるとそこには木でできたドアがある。ラウフがノックした。
「じーさん。俺だ。情報が欲しいんだが。」
すると扉が薄く開いた。