君が好き。だから。

ケィ。  2008-10-04投稿
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「ねぇ、アタシのこと好き?」


ナオキの首に

腕を回して、

彼の少し傷んだ髪に、口唇を寄せて。


アタシは囁くみたいに、尋ねる。



「好きだよ」


ナオキは、
優しく答えてくれる。


「本当に?
大切に思ってる?」



「思ってる。」




嘘。

知ってるから。
他に付き合ってる娘がいるって。



だけど、

アタシのこと、
好きって言ってくれるのは
ナオキだけだから。


好きって
言って欲しいのも、
ナオキだけだから。


だから嘘を、つき続けて。




「…大切に思ってるから…」


ナオキが、

小さな、

消えそうな声で。





「……絞め技は、
ちょ、ギ、ギブ…」




…うん、
許せないものは
許せないってゆーか。
― Fin.



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