ジャスミン?

 2008-10-05投稿
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想いって溢れたら涙になるんだね。
好きって伝えて泣いたのは初めてだった。
圭吾は自転車を止めて、振り向き
「俺も同じ気持ち」
と優しく頭を撫でて涙をぬぐってくれた。
「……えっ?」
自分の耳が信じられない。
圭吾も同じ気持ち?
つまり、圭吾も私が好き?
いつの間にか圭吾はまた自転車をこいでいた。
私はずっとニヤニヤして…
家の前についてやっと我にかえった。
圭吾は私をおろしたあと…
少し照れながらぶっきらぼうに私に告げた。
「俺も好き。」
嬉しくて…笑ってうなづくことしか出来なかった。
「じゃぁ…俺帰るわ」
「待って…」
「ん?」
「あの…もう少し…一緒にいたい」
「えっ…」
圭吾は笑ってうなづいて…
「なら、俺の家においでよ」と抱きしめてくれた。

家族で住んでた家に一人で住むって実は結構寂しい。
無駄に広さが寂しさを煽っていく。
だから私は夜が…嫌い。
だけどその夜は違った。
圭吾の家につくと、少し緊張した。
今更ながら自分のしてることに気付いた。
でも後悔はない。幸せだ。
圭吾のいれてくれたコーヒーは温かくて優しい。
テレビを着けても見ている気がしない。
全身が隅沢圭吾という人に酔い痴れている。



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