2機の機体が牽制の砲弾と共に地にあらわれる。
祐希と紫穂はあたりの様子を見渡す間も無く、瞬時にその視野に“敵”の姿を映し出すことになった。
祐希「――あいつがか!?」
紫穂「目標…確認……」
画面前方に見えるその影は、ゆっくりと前進してくる。
瑞枝「練習なんてしてる時間はくれないってことね?」
瑞枝はモニターに向かって睨みをきかせた。そしてテスト行動を促す。
瑞枝「祐希と紫穂!聞こえる?2人共、早速だけどヴェリの足を前に出してみて、歩くイメージよ――できたら、歩いてみて!!」
祐希「わかった――。歩く……」
紫穂「はい。――っ」
2人は集中して、イメージをよりリアルにする。
“――ズゥゥン---ズゥゥン---”
規則的な地の響く音が聞こえた。その様子が司令室のモニターに映し出される。
怜子「ヴェリが――応えた!!?」
怜子はモニターを見上げ、歓喜の声を上げる。司令室中がその様子に“まさか――”とでも言うように見入っていた。
紫穂「すご……ぃ!!ぁ…歩いてる!!?」
祐希「――やった……!!」
2人は自分の思うように動くその機体に感激する。
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