「ティララァ〜♪♪♪♪〜」‥
すぐに返事が来た。
相変わらずの早さ。
『さすがメーラー』
そう言って伶は少し笑顔になった。
メーラーとは、まぁ説明しなくともそのまま、メールの達人とでも言えばわかるかな。
まわりからしたら、最低最悪のダメンズなのかも知れないが、こうなった今でも伶を笑顔にさえさせる事の出来る、伶にとってそんなかけがいのない存在だ。
《そんな話しはいんだわ? オマエの話ししてるんだから?》
〈顔見たいよぉ(T_T) 来てぇ?〉
《今日はムリだよ。もう面会ムリでしょ?》
〈でも会いたい淋しいよぉ(>_<)なお〜〉
40の女が‥って思っちゃう? 40でも女は女。
20才と変わらない女。
誰が決めたの?
おばさんになるにつれ強くたくましくしたたかに何にもへこたれなくなるなんて。
そんなの正直じゃなくなってるだけよ。
そんなメールのやり取りが続き、
《まぁ、生きてるの確認出来たから? また明日!オヤスミ》
伶はあえて返信しなかった。
彼はあたしにオヤスミとは言っても、もうじき彼女に会いに出かけるのを知っていたから。
伶に、また、あの、嫌な、感情が沸き上がり、布団に潜り込み膝を抱え出来る限り小さく丸まった。