圭吾と付き合ってから知ったことが沢山ある。
見ていただけの時よりも…
「そっかぁ〜良かったね」
次の日、理沙と報告をかねてランチに出かけた。
「あの後どうなったの?」
「えっ?」
「私達が帰ってから」
「あ〜…別に」
理沙の様子が少し変。
「そっかぁ」
「そう、あっこの後ね」
と話題を変えられたので深くは追及しなかった。
言いたくなったらきっと理沙から言ってくれるはず。
だけどその時、理沙の様子にもっと気付いてあげるべきだったのかもしれない。
それはもう少し後に意外なところでわかった。
「圭吾」
「遅いぞ、要」
あとから聞いた話。
次の日、圭吾も要くんとご飯に行って私と付き合うことになった話をしてくれたらしい。
「そっかぁ〜良かったな」
しみじみつぶやいた要くんがいつもと違うことに追及すると要くんは
「俺、理沙ちゃんと寝ちゃったんだよね」
「…はっ?やったのか?」
うなづく要くんに呆れ顔で「あり得ない」
と一言言うと要くんは
「だよなぁ…」
と頭を抱えていたらしい。
「どうしよ…」
要くんが圭吾に聞くと
「バカ。自分で考えろ」
と言ったらしい。
いかにも圭吾らしい。
私がその話を聞いたのはそれから二週間後だった。