サリアは悲しそうな表情で、ぽつりと呟いた。
「やはりそうでしたか…。私達ソードメーカーは、力を持たない人達から見れば異質な存在ですからね。…ただ、それが原因だとしても、やった行為は許される事ではありません」
ライルは厳しい表情で、頭上に広がる青い空を見つめた。
セイルとサリアはやりきれない表情で、ライルと同じように、頭上に広がる青い空に目を向けた。
青い空のすぐ側には灰色の雲が寄り添い、太陽の光を呑み込むかのように、広がる気配を見せていた。
「え!?ロイ君の言っていた従姉妹家族がこっちに!?」
「はい。両親は帰りましたが、姉妹の方はロイ君とそのお友達の面倒を見る為に、城に残りました」
リグラは少し言いにくそうな表情で、アリネスに姉妹が残るまでの経緯を説明した。
「へえ…なるほど。という事は、ロイ君の言っていた事は本当だった訳ね」
「はい。まだ虚偽報告だけですが、容疑が固まりましたので、ロザラムの拘束をラト殿に命じました」
「…そう」
アリネスは一瞬、心配そうな表情を浮かべた。
「…心配なさいますな。こちらには彼が助けた大事な姉妹がおります。それを知れば、手荒な真似はせぬでしょう」
「…そうね…」