アリネスはにやりと笑って、
「今夜の食事には、彼女達も同席させなさい」
と、リグラに命じた。
「…」
リグラはがっくりと肩を落として、
やはりこうなるのか…―\r
と、思いながら、一つ小さくため息をついた。
「どうしたの?」
「いえ…何でもありません。わかりました。彼女とロイ君達を食事に呼びましょう。…ただし!」
リグラはジロリとアリネスを睨んで、
「ロザラムの件は話してはなりませぬぞ。姉妹のうち一人は彼に対して特別な感情を抱いておるようです。彼女にこの事が知られてしまった時、どのような行動に出るか…分かりますな?アリネス様」
と、強い口調で言った。
「…なるほど、彼女が彼に連絡してしまう可能性があるという訳ね。いいわ。彼女達には彼の話はしないようにする」
アリネスはそう言って、納得したように頷いた。
「お願いします。…さて、私は今からもう二人の犯人を調べてみる事にしましょう。アリネス様はどうなさるおつもりですか?」
「私?んー…また訓練所にでも顔を出してみるわ。最近、身体がなまっちゃってね…」
アリネスは大きく伸びをしながら肩を回して、関節を鳴らした。
「そうですな。あまりダラダラしていると、腰周りが…」