僕は起き上がった。
外はまだ暗く、スリープしていたパソコンを起こし、時計を見ると午前二時だった。
何か嫌な夢でも見ていたのか、喉が渇いていた。夢の内容は覚えていない。
何か飲もうと思った。
家人を起こさないよう、音を立てずに注意しながら階段を下りる。一階にはダイニングとリビングがひとつになった部屋がある。引き戸を慎重に開ける。暗い。
冷蔵庫を開ける。コーラが入っていたので、グラスに注いだ。茶色の液体が泡を立てている。
グラスに口をつけた。グラスの中にはコーラである液体が入っているが、炭酸のしびれる感じも、味もしない。
何か嫌な感じがする。体調でも悪いのか、と思う。いつもは朝まで目覚めるなど無いのに。
部屋の中を見回す。まだ暗闇に目が慣れていなかったので、様子は良くわからなかったけど、いつもと違う感じがする。
朝までまだ時間がある。体調が悪くても今はまだ良くわからない。様子を見てからでも良いかと思った。寝なおすために部屋へ戻る。
グラスをシンクにおき、水を溜めておく。
足音を立てないように階段を上がる。
ドアを開けようと手を伸ばしたときだった。
(続く)