どうして笑ったの?
どうして泣きそうになった?
普通泣くだろう
その場合は泣いてもおかしくないだろう
眉毛を下げて笑った君はもう見ていられない程痛々しくて
周りの笑顔で囲まれた君の瞳は酷く悲しいものだった
いつの間にこんなに傷付いてたんだろう
僕が気付いた時にはズタズタだった君がいた
それとも君が
あの時の中で笑いながら
その中に何かを隠すのが上手すぎたんだろうか
そう思うと
それまで耐えてきた君の涙が呆気なくこぼれてしまった理由が分かった
その長い想いを噛み殺してきた黒い涙
溢れすぎて溺れてしまいそうだ
もういいよと
言っても君はまた声を抑えるんだろう
だったらずっと側にいるから
僕にどうか寄りかかっていて
せめて涙止まるまで
ずっとこうして側にいよう
そうして涙が止まったら
次はどうやって笑ってみようか
それを僕が手探りで探すから
君は少しだけ耳を貸して
好きだと言ったら
君は喜んでくれるだろうか?それとも僕が笑われる?
君の涙に溺れたのは
本当はきっと
僕だった