静かな 道…一人歩いていた。 (何処に行こう…)
地元の溜まり場 夏も終わると皆 そこに居る。
薄暗い道端の横の古びた廃屋…『お〜マチャ、めずらしいな〜来いっ?!』見覚えのある誰かの声。
ほっとした。 ただそこに座り、ただ同じ事をしただけ…そんな感じだった。 お酒を飲んだら 楽しかった。自分をさらけ出せなかった私には もってこいの救いの手。 笑った…泣きながら笑った。回りの人は何も言わずにいてくれた…詮索せず……理由もきかず。
エスカレートしていく私は薬に手を出した。
フワフワ気持ちよくて おかしくて 隣りにいる奴等が誰だか解らなくてもほっとした。
一人じゃないからじゃなく、寂しいからじゃなく、ただ 私を知らない人ばかりだから…面倒くさくないから………また 悪い癖。
(だけど…サス 会いたい。でも、こんなんじゃ 会えないね)
涙がこぼれた。
私だけ 泣いていた。 笑い声がひびく廃屋の中で……。