春美は、誰を見つけて飛び出したんだろう?
俺『みんなは?みんなは何処にいるんだ?』
『最初はみんなここに集まってだんだけど、病院に迷惑かかるから、お前とすれ違いで会場にもどったよ。 今春美の家族が手術室についてる。 ここにはお前と俺しかいない。』
俺『何処でぶつかったんだ?』
『駅から真っ直ぐ会場に向かう道に、美容院あるだろ、そこの前らしい。 ちょうど5時くらいらしいよ。』
俺『えっ。俺もそのくらいにそこ通ったけど・・』
『お前見たのか?』
俺『いや、見てない・・・』
『もしかして、春美が呼んでたヤツってお前じゃないのか?』
俺『いや・・・ちがうだろ・・・』
確かにヘッドフォンしてたから、声に気付かなかった可能性はあるけど、春美がそこまでしておれを呼び止めるわけない。
考えてると、春美のお母さんが来て
『手術が終わって、成功だって。 あとは意識が戻れば心配ないそうよ。 ホント心配かけてごめんね。』
俺・準『いや、そんなこと気にしないで下さい。』
『この後は意識が戻るまで、付きっきりだろうから、二人は待ってるみんなに成功したって伝えてあげて。 あとヨロシク伝えてください。』
俺『分かりました、伝えておきます。』
これ以上いても、逆に気を使わせてしまうと思い、俺と準は会場に戻り、みんなに成功したと伝えた。 あえて意識が戻ってない事は伝えないでおいた。
みんな喜んでくれて、でもこんな状態で同窓会どころじゃないし、この日は早めに解散した。