人工物だとしても、満天の星にあっという間に私たちは飲み込まれた…ドチラカラトモなく、肩を寄せ合い、宇宙を眺めた
「…今度はもっとステキな本物の星をみせてあげたい。」
尚は暗闇のなかでも判る真っ直ぐな瞳でアタシを見つめてにっこり笑っていた。
「…アナタって案外に強引なんだね…」
「嫌ですか…アナタと呼ばれるのは何だか新鮮だけども俺は、尚と呼ばれたいな‥」
「ウーンと、そんなこと照れて駄目やわ」
前の席の客がうるさそうに後ろを振り向いた
「出ましょう、カッコさん。」