誰かが僕の事を呼んでいた。いや、ただ騒いでいるだけかもしれなかったが、僕にはそう感じられた。
いったい誰なんだ。静かにしてくれよ。そもそもなんの用事なんだ。
僕はそう叫びたかったけど声がでなかった。
おい、どうしちまったんだ。なんで声がだせないんだ。
なにもかもがさっぱりわからなかった。
いつまで経っても静かにならないし、僕の声は僕の元に帰ってこなかった。
「静かにしてくれ!」やっとの思いで叫び、横を見ると、目覚まし時計が鳴っていた。僕はため息をついてカーテンを開けると、無遠慮に太陽の光が入ってきた。
今日も1日が始まった。