半ば押し出される形で部屋から追い出される俺と麻衣。
「…」
「…」
目配せし合う。
「何だろうね?」
「何だろうな…」
しばし考え合う俺達。
もちろん…。
「わからないな」
「わからないね」
「まあ、考えてても始まらないしな。取り敢えずこの書類、届けに行くか」
「うん、そだね」
「ああ――っておい、何でいきなり腕絡めてきてんだよ!」
「いいでしょ、別にー」
「いやいやいや!恥ずかしいから!気恥ずかしいから!」
「…私と腕組むの…嫌なの?」
「うっ…!」
…ずるい!
いくら何でもその上目遣いはずるい!
そんな目されたら断るなんて選択肢が選べなくなっちまうじゃないか!
「だめ…?」
っ…負けない!俺は負ける訳にはいかないんだ!
まい のこうげき
まい はなみだめをうかべた
かいしんのいちげき!
おれ に2000のダメージ
おれ はせんいをうしなった
たたかう ぼうぎょ
あきらめる にげる
おれ はあきらめた
…すいません、いくら何でも上目遣いにその涙目は反則すぎると思うんですが…。
「…はぁ、わかったよ…じゃあ行くぞ」
「うん!」
…やっぱ適わねぇなぁ、麻衣には…。
続