「リリーラがクラーン島の出身てのは知ってるだろ?」
レンデルはランスォールを背にいきなりそんなことを聞いてきた。
「え?あぁそうだな。」
だからこそリリーラにクラーン島へのお供を頼んだのだ。
「まぁ、その…なんだ。
オレもそこから来てるんだが…。」
だんだんとレンデルの顔が赤くなっていく。
「幼馴染みなのね。彼女。」「あー。好きなんですね。」シーラと雪のダブルアターック。
今度はレンデルの顔も完全に真っ赤になった。
「「図星か…」」
「う、うるせぇっ。だ、だったら何だよっ。」
レンデルは照れた様子でそっぽを向いた。
「で?その幼馴染みが好きなレンデル君がどうしてアルセスカにいるんだ?」
なっ、と言ってレンデルの顔はさっきよりも赤くなり、まるで燃えているかのようだ。
ランスォールもレンデルをからかって遊んでいる。
「もう、ランス!
何を子供じみたことを!」
「リリーラが!
嫁に行くって…聞いて…」レンデルの声はだんだんと小さくなっていく。
あぁなるほど。
「追いかけてきた、か?」
小さくなりながらレンデルはこくこくと頷いた。