龍雅「ミラァアアア!!」
ディア=パノスをプロキオンが突き飛ばした次の瞬間、ダークフィアーのダブルチェーンソーの刃はプロキオンを背中から貫通した。
龍雅はコックピットの中でプロキオンに向かって手を伸ばしたがそれは届くものではなかった。
ミラ「りゅ…龍雅…。先に…行って…待って…る…よ?」
その後に聞こえた通信にはノイズが酷く混じっていた。
そして…。
ミラ「…今度は…皆で暮らそう…ね??」
ミラの言葉を最後にプロキオンは轟音と巨大に膨れ上がった業火の中に消えていった。
ディア=パノスもまた巨大な爆炎に飲まれてしまった。
炎の中に取り込まれたディア=パノスは仰向けに倒れ、龍雅はショックの余り気を失ってしまっていた。
そこに漆黒のストライカー『ダークフィアー』が近づいて止まった。
頭部の右半分を覆う皮膚状の生体パーツから剥き出しの赤い目が不気味に光る。
左手にはダブルチェーンソーを握っていた。
ガイラー「貴方は…本当に、どこまで邪魔をするのですかぁあああ!!」
ガイラーは激昂し顔は兇鬼と化していた。
ダークフィアーはダブルチェーンソーを高々と振り上げ両手で力任せに振り下ろした。
甲高い金属音が空間にこだまする。
ガイラーは笑顔を隠さなかった。
それはディア=パノスのコックピット部を精確に貫いた…
はずだった。
しかしガイラーが目を開いた瞬間、表情が凍り付いた。
突然、目の前に紫と白による塗装を施されたストライカーがダブルチェーンソーを棒状の武器で払いのけたからだ。
ガイラー(馬鹿な!?レーダーには機影すら反応しなかっただと!?)
「残念だったな?革命教団!峰崎龍雅はやらせはしない…。このゼーレ・マクシミリアンと武双龍焔獄が現れた限りは…」
ガイラーはゼーレ・マクシミリアンと名乗る者の発言に耳を疑った。
ガイラー(武双龍焔獄だと?!奴は俺がこの手で始末したはずだ!?)