「K学園の時は適当だったからな」
ダルがそう呟くと
「さっきは赤の線を切ったんだよね?」
エドが切った張本人であるダルに聞くと
「そうだっけ?」
ダルは余り覚えていないように言い返した
(本当に適当だったんかい)
エドは呆れた
そんな会話をしつつも2人は正解の線を考え込む
先程と同じ様にダルは座り、エドは歩きながら考えたが、良い方法が思い付かない
刻一刻と時間が過ぎていく
「なんで俺らは爆弾に何度も命を狙われなきゃいけないんだよ」
ダルがぶつくさと文句を言うとエドは笑って返した
AISの時も最後に爆弾に悩まされたのだ
今度の方がタチが悪いが
「解除の確率1/2……爆発の確率1/2……」
エドも不吉な事を言い始める。顔には互いに出さないが2人ともかなりナーバスになっている
「文句言うのやめるか」
ダルは疲れたようにエドに言って一旦気持ちをリセットさせた
そうナーバスになっては助かるものも助からない
「んだね。M.Tの命が掛かっているからね」
エドがそう言うと
プッチン
!!?なんと、前触れもなくエドは線を簡単に切ってしまったのだ
「!!?なっなにやってるんじゃぁぁ」
ダルは出るだけの声量を使って怒鳴り、エドの襟元掴んで力の限り振り回すが
「あれ?」
ダルはエドの首を離した
“爆発してない”
なんと、適当に切って終ったのがまたもや成功したのだ
「どうやら僕らの悪運は本当に大したものみたいだね」
エドは目を回しながら言うと
ダルは1人腰を抜かしたが、エドが笑って済まそうとしているので
「爆発したらって考えなかったのか?」
力なく聞くと
「そん時はそんとき。ダルもやったんだからおあいこ」
そう言ったエドは歩き始めた
「何処行くんだよ?」
ダルが不思議に思って聞くと
「トイレ」
当たり前の様に言ってエドは少し離れたトイレに行った
(自由人!)
ダルは今更ながらエドの厄介さを思い知った
いや、最後の爆弾を阻止したから後は連絡を待つだけだなと、思ったダルが爆弾を弄んだ時だった
BAKOOON
なんとダルから20m先にある花壇が爆発したのだ!!