大堀がバイトしだしてから一週間が過ぎた。
ぐっちは決まって、私達を同じ時間にあげて一緒に帰す。だけど毎晩きまづい。
大堀は何もしゃべってくれない。私はとうとう…
「なんなのよ、なんでいつも黙るのよ」
「…俺は」
「何よ?目すら合わせてくれないし」
私はもう泣きそうだった。「そっそれは違う。」
はっきりと言われて驚いた「何が違うのよ…」
私の目からは涙がでていた「悪かった。はるが…変わったから…」
「私が…変わった?」
全く訳がわからなかった。中学の頃より変わった事。いろいろある。髪も伸ばしたし、薄く化粧もする様になった。オシャレも好きになった。
だけど変わったのは外見で中身は何も変わっていない「だから…なんか緊張して」緊張?私に?力が抜けた。「うそでしょ…」
「はるは普通そうなのが余計にわかんなくて…」
「え?」
弱い大堀は昔の面影がありとても懐かしかった。
大堀の外見だってだいぶ変わった。背も伸びたし、体も大きくなって、顔の雰囲気も変わった。
だけどきっと彼も中身はあまり変わっていないのかなと思えた。
「不器用なまんま…」
「うるさい」
暗かったが照れているのがわかった。可愛い。
私達、遠回りしていたんだね。