道なき道をソアの案内で進む四人。
迷いのない歩みで前を行くソアに安心してついていく。
クルー「後どれくらいですか?」
ソア「もうちょっと!」 そう言うとソアは走りだした。
その先に光が見えた。
三人もソアの後を逸る気持ちで追う。
だが、先に立つソアの表情が曇る。
ロラン「どうした?着いたのか?」
隣に立つと同じように前を見る。
ロラン「…」
そこにアセンズ王国があった。
壊れた城壁
倒れた人々
奴等が襲ったのだと分かる。
ロランは体の力が抜け、膝を落とした。
クルー「ロラン様!」
シード「‥うそ‥。」
クルー「そんな…」
ロラン「どうしてだ…アセンズは…気付いていたはずだ。どうして言わなかった…どうして…」
きっと知っていた。
この地の者であるアセンズが分からないはずはない。」
父も知っていただろう。 それでも自分たちを夢見の元へ送ったのは、
きっと私達を助けるためだろう。
分かっている。
あの人は優しい。
冷たくて優しい人。
それでも
最後まで共に戦わせて欲しかった。
ソア「行こうよ。」
まっすぐ躊躇わず
決して目を逸らさず
ソア「行こう。」