悪いものが溜まって、吐き出せないでいる。
いったりきたり、自分の尻尾を追いかけますように、同じ所をぐるぐる回る。
ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐると。
変わらない。2年前も今も、あの男と出会った9年前も。
ずっと同じだ。
2年後も今も、あと9年経ったとしても。
きっと、変わらないだろう。同じ所をぐるぐるぐるぐる、回っているのだろう。
あの人は、私を捨てた。「俺は一番の理解者だ」とか「俺は、同志だ」とか。
それならば、捨てないでよ。一番の理解者なら、消えないでよ。
何故、消えた?
私が、あの時、それを望んだからか?
私が「私を捨てて下さい」と言ったからか。
あの男は、何も、理解していなかったし、何も、私の志と同じくはならなかった。
私が、どれほど、あの人を、好きだったか。
ああ、いつも、ぐるぐるぐるぐる回って、同じ所をぐるぐるぐるぐるで、目が回る。
ああ、いつも、吐き気がする。
ああ、吐き出したい言葉は吐き出せずに、心臓に溜まり、
ああ、悪いものが溜まる一方だ。
ああ、なぜ、私は、あの時あの男に、あんな事を言ったのだろうか。
ああ、私は、いつまで、後悔するのだろう。