紙コップをゴミ箱に捨て俺達は休憩所を出た。
「あぁ…セイロンティー美味しかったなぁ」
「お前っていつも紅茶ばっか飲んでるよな」
「お兄ちゃんだっていつもお茶ばっか飲んでるじゃない」
「まあな」
「理由はそれと同じだよ」
「ああ、納得」
「あははは」
そんな会話をしている内に先刻の司令室に辿り着いた俺達。
「さて、入るか」
「だね」
ドアノブに手を掛ける。
…そういえば、結局誠さんと先生のあの反応は何だったんだろう。
まあ、何か聞かれたくない内容ぽかったし詮索は止めておくか。
そんな事を考えながらドアを開け…。
ガチャ!
ガンッ!!
「痛っ!」
「わ!」
ドアノブを回すほぼ同時に扉が勢いよく開き俺はドアの壁面に顔を強かにぶつけ吹き飛ばされた。
そして扉が開ききると同時に誰かが司令室から飛び出してきた。
その人物は扉に俺がぶつかったことには全く気付かなかった様子でまるで何かから逃げるように廊下を走って消えていった。
「いったぁー…」
「お兄ちゃん大丈夫!?」
「まぁ…何とかな。てか今走って行ったのって…」
「うん、先生だったよね。どうしたんだろう、あんなに顔を真っ赤にしちゃって」
続