翌日
「へぇ、遂に決めたんだ、誠さん」
「案外早い決断だったな、てっきりもう少し掛かると思ったんだが」
「御目出度いですねー」
…この反応から見て、どうやらこの話は幸姉以外は知っていたようだ。
「何だよ、お前等知ってたのかよ」
「うん、だって見てたし」
「完全リアルタイムでな」
「はっ?何、お前等まさか昨日覗き見でもしていたのか!?」
「違う違う」
「見たのは三ヶ月前だ」
「三ヶ月前って、誠さんが中央に行った日か?」
「そう、その日」
「嘘付け!俺と麻衣もその日見送りに行ったがそれ関係の事は一言も言ってなかったぞ!」
「あんた達はあの日遅れて来たでしょ?どっかの寝坊助さんが寝坊したせいで」
「ぐっ…」
…そうだった。
「さすがに私達もその場を見た時はびっくりしたわ。まさかあの稜子先生が自分から告白するなんてね」
「へ!?」
「大声で叫んでたよなー、『柊、お前が好きだ』って」
「マジで!?」
「嶂岸先生やりますね」
幸姉が感嘆の言葉を発する。
「でも、誠さんは自分から告白したって…」
〔…最終的には僕かな?〕
ああ、最終的には…か。
成程、投げ掛けたのが先生で答えたのが誠さんか。
続