「やっと笑ってくれた」
「えっ?」
びっくりして顔をあげると猛は食べだした。
なんなのこの子…
「ごちそうさま」
「何言ってるんですか」
年下におごってもらった。
「うどんですいません」
「じゃぁ今度は焼肉ね」
気がついたら今度はなんて言っていた。
「はぃッ」
やっぱり犬みたい。笑顔が可愛いい。
「先輩、俺の家きません?」えっどうしよう…
「さっきどんな家って興味持ってくれてたから」
あぁ…そういえば。
だけど私は笑顔で
「今日はやめとく」
「そうですか…」
彼がしょぼんっとへこんでいるのはわかったけどダメだって思った。
「携帯…教えて下さい」
「あぁ…いいよ」
赤外線で連絡先を交換すると彼は私を家まで送り
「おやすみなさい」
「おやすみ」
と別れた。ちょっと上がっていかない?何度も言いかけてやめた。ダメ。
今ものすごく気になる人は大切にしたい。
例えどうなるかわからなくても。
部屋に入るとメールがきてた。絵文字が可愛いい。
いつのまにかメールしながらワクワクしている。
ダメ…恋したいだけ。
猛は今までの人と違う。
3つも下だし、まっすぐ。言動も行動も可愛いい。
だけどそれは…
「ペットみたいなもんか」