僕は車のドアを開けて、
『こんばんわ。』
と挨拶をした。
ユミは泣いていた。下を向きながら手で顔を覆っていた。
初対面でいきなり泣いている女の人になんて声をかけていいのかわからず僕は、『大丈夫ですか?』
と言った。
『うん。』
少し焦りながら僕は言った。
『ちょっと場所を移動しませんか?ここはちょっとマズイので』
ユミは顔を上げ僕の方を向き言った。
『そうだね。』
僕はビックリして心臓がバクバクしているのがわかった。
スゴい美人だ。
九州の田舎にこんなキレイな人がいるのか、と思うぐらいの美人だ。
僕はもうまともにユミの目が見れなかった。
『ドコに行く?海にでも行く?でも冬だし寒いか!』
僕は緊張してはっきりした事が言えなかった。
『海いいですね。海にしましょうか。』
『わかった。じゃあ行こうか』
『ハイ』
ユミは車をだした。