shy boy 24

左右対称  2006-06-13投稿
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吉川に相談して以来、オレはいままで以上に勉強に力を入れた。勉強してイギリスの大学に受かることで吉川の想いに応えられると思った。
それに勉強している間は吉川のあの泣きそうな顔を忘れることができた…。



その後はあっという間に過ぎ、すぐに試験も終わり、あとは結果を待つだけとなった。

『受かってるといいね!あたしも祈ってるよ』
結果が聞かされる前日、吉川から届いたメールだ。あいつもオレと同じように様々な考えが巡っているのだろうか…。

「大木、結果が来たぞ!」
近藤が封筒を持ってオレに言った。急いで来たのか、少し息が上がっている。オレは封筒を受け取り、中の通知書を取り出した。

「…合…格」

近藤の喜ぶ声が聞こえた気がしたが、そんなことはどうでもよかった。


吉川の気持ちには応えられたかもしれないが、これでもう4年も離れ離れだ…。苦労が報われたことよりもそのことが重くのしかかり、涙が出た。

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