僕の名前は「尾島達也」。33歳、会社勤めをしている。結婚はしていたが、妻は6年前に病気で他界。今は小学校に通う一人息子の「順」と共に暮らしている。
「順、小学校はどうだ?」
僕はいつものように、順と夕飯を食べていた。
「うん、友達いっぱいできたよ!」
順は学校であった事を色々と僕に話す。僕はそれを聞くことが毎日の日課になっている。
「そうだ、今日お手紙貰ってきたんだ。」
そう言うと順は僕に学校から配布されたプリントを出した。
「ほー家庭訪問ね…」
それは家庭訪問の通知であった。
「困ったなぁ〜父ちゃん平日は仕事だからなぁ…」
僕の妻は6年前他界している。順を出産する時に亡くなった。難産であったことに加え、元々妻は体が弱かった。あっけないものだった。
「父ちゃん、どうするのぉ?」
順は不安そうに僕を見る。
「心配すんな!ちゃんと父ちゃんから先生に話すから」
そう言って僕は順の頭を撫でた。
妻が亡くなった時、僕は順を何よりも大切にしようと誓った。順は妻の生まれ変わり!そんな気がしてならなかったからだ。