眠れぬ夜は君のせい〜4〜

ユーリ  2008-10-24投稿
閲覧数[1375] 良い投票[0] 悪い投票[0]

自宅から仕事場まで約20分、この時間がとても気に入ってる。

徳島は電車もなく、マイカー通勤が多いからランチがある平日の朝は渋滞だけど、この時間はすごく大切。

仕事場の駐車場につき携帯を取り出す。ユウキにメールをした。

『こんにちは。なかなか連絡できなくてごめんなさい。こちらは今から仕事です。ユウキ君は元気ですか?』


店に入ると料理長の畑山さんが包丁を研いでいた。

『おはようございます!』畑山さんは顔を上げてニッコリ『おはようさん』と言い『くーちゃん、今日の前菜は木の芽和え頼むで』と笑った。

畑山さんは70歳になる。職人は自分の料理を簡単に教えない。だけど畑山さんは違う。自分の持っている物は全て教えてくれた。

私が料理人になって、いちばん尊敬する人。

仕込みが一段落ついて休憩になる。気分的に余裕のある時は近くの公園を歩く。店を出て公園に向かいながら携帯を見た。

[新着メール1件]
公園のベンチに座りメールを見る。

『仕事お疲れさん。メールありがとう!めちゃめちゃ嬉しいです。俺は今波乗りに来てます。』


…えっ?ええっ?もしかしてこっちに居る?

胸がドキドキ、ドキドキびっくりした。口から心臓が出るのはこうゆうの言うんだ。





i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ユーリ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ