処刑生徒会長第六話・2

まっかつ  2008-10-25投稿
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【でも生徒達は僕みたいな会長の出現を待ち望んでいたんじゃないですか?】

記者A:イジメ問題を解決するのにたび重なる処刑や粛清は行き過ぎと言う声もありますが?

梅城生徒会長:そうですね。否定はしません

記者A:本来ならやはりやりたくないと?

梅城生徒会長:それはみんな同じでしょう(笑)
みんながやらないからたまたま僕がやっただけで

記者A:そのたまたまって、じゃあ会長は野心も権力欲もなく大勢殺して来たと?

梅城生徒会長:誤解を恐れず言えば、野心とかでこんな大それた事はできません―少なくとも僕は

記者A:結果論から言えば、今の会長は絶大な勢力と名声をえていますが

梅城生徒:それを目当てに動く人もいるでしょう。それ自体は否定すべき事じゃありません―\r
僕はとにかくイジメを止めさせたかった。イジメグループを撲滅したかった。それだけなんです



【処刑生徒会長と呼ばれるのは正直本意じゃないですね―ですがそれも僕に対する応援だと受け止めています】

記者A:これはあまり言いたくないかも知れませんが、今まで何人殺したのですか?

梅城生徒会長:(ちょっと考えて)うーん、30人近くですかね

記者A:今時その年でそれだけ殺すは軍隊でも暴力団でもありえませんよ

梅城生徒会長:まあ、軍隊は未成年は入れませんからね(笑)

記者A:目には目をの論理で殺しまくる、本当にそれでイジメはなくなりますか?

梅城生徒会長:僕は歴史家でも社会科学者でもありません。一介の生徒会長ですから
それに、お陰で僕の学校ではイジメはなくなりました。イジメがなくなれば処刑する理由もなくなる
この事実こそ僕にとっては全てなんです

記者A:文化界では会長の事をロベスピエールやスターリンになぞらえて非難する動きもありますが?

梅城生徒:僕はそんなに偉くないですよ(笑)ただ、理想あっての独裁はあっても、独裁が目的化したら、僕だってそうなるかもしれない
その点は留意したいですね










梅城生徒会長は評判と違って見た目は普通のいかにも実直そうな少年だった。

ただ、対談中一貫して復讐や処刑や独裁を否定せず、その点に全く罪悪感がない様子が印象的だった。

《週間PAースン 独占対談:現代のカリスマ 処刑生徒会長に聞く より抜粋》



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