奈央と出会えたから。<256>

麻呂  2008-10-26投稿
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☆2年3組☆

渋川 史朗先生


北岡 聖人。


藤木 タツヤ。


秋田谷 ユカ。


木下 奈央。


安田 サチヨ。





『あ‥あはっ。あたし、聖人と同じクラスだ‥‥。』



嬉しいっっ。



超嬉しいよおぉっっ。



安心したら、



思わず涙ぐんでしまった。



気付かれないようにしたケド。



『‥‥クスッ。また2年間一緒にいられるなっっ!!』



『う‥‥うんっっ!!』



ポンッ――



なでなでなで♪



いつもの様に、



頭をなでられた。



今、此処が学校じゃなかったら、



聖人に甘えたいトコロなのに‥‥。



『ユカとタツヤとサチヨも同じクラスだね。』



『ああ。代わり映えしねぇメンツだな。』



『でも意外だった‥‥‥。』



『何が?!』



『聖人とあたしが同じクラスになれたってコトが‥‥。

絶対離されると思っていたから。

渋川、一体何考えてるのかな???』



この日が来るまで――



本当に、



本当にドキドキして落ち着かなかったんだから。



『俺は絶対、奈央と同じクラスになると思ってたぜ。』



『えっ?!何で?!
だって、渋川は、あたし達が付き合ってるのを知ってるんだよ!!』



『2匹のライオンを飼育する時、2つの檻を用意して、1匹ずつ入れて飼育するより、1つの檻に、2匹とも入れて飼育した方が、ヤツにとっては、目が届く範囲にいるから、都合がいいんだ。』



『ふぅん‥‥。なるほど‥‥。』



まさか本当に、渋川がそこまで考えていたのなら、



これからの2年間は、



あたし達にとって、


また更なる試練が待ち受けている様な――



そんな気がした――

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