大きく深呼吸をして空を見た。
空は雲一つなくて限りなく青い。
この空をユウキも見ていると思うと、心が温かくなる。
『もしかして近くなら嬉しいです。』
店に戻ると開口いちばん健太が言った『先輩、なんか最近…』
何、顔ニヤケてる?
恋してるとか突っ込まれる〜?!ヤバい!
『最近また…確実に肥えましたよね(笑)ヤバいんちゃいますぅ?』
…御名答、健太…てかムカつくわぁ〜コイツ
健太が作っている鍋を味見して『健太、人見る眼はめちゃめちゃ鋭いけど、舌は鈍いよなぁ…』
『いやホンマですわ、体ボヤけても舌は絶対ボヤけへん!先輩憧れるわ〜』
ダメだ、コイツと絡むと心に悪い。
ムカつくけど体重2キロ増えてるし、確かに体ボヤけてる…(涙)
その時ポケットに入れている携帯が振動した。
その日店は忙しくなく今月休みがまだ無い私は早上がり希望を聞かれた。
今夜は早上がりが嬉しかった。厨房の時計を見ると8時だった。