特別ではない主婦?

紀々  2008-10-26投稿
閲覧数[249] 良い投票[0] 悪い投票[0]

もう!ダメ!わかんないものは、わからない!
私は彼を引き寄せてた腕の力を抜いて、
唇も体も彼から離れる事にした。
唇が離れるか、離れないかくらいの時に。
チュッって。
待ちに待った、彼からのリアクション。
「で、何だったの?」
と半分笑って、彼は言った。「どうした?」
と、もう一度私にチュッとキスをして、私の顔をのぞき込んだ。

ホッとしたのもあったけれど、とにかくトンデモなく勇気を振り絞った後だったから、腰が抜けてしまって。
ヨレヨレ〜っと彼にもたれ掛かって。
「キス・・・もっとちゃんと出来なくちゃって、思ってたからぁ〜」と抜けた力に任せて私は彼に向かって言ったの。

そしたら、彼、噴いた。「プッ」て。で、爆笑した。ゲッ!って思ったけど。彼が、ヒーヒー笑いながら、
「まさか、それでやたらと浮いた色のリップだったり?ギタギタのグロスだったり?まさか、それで着慣れてなさそうなミニをはいたり?まさか、それでやたらと、話す時に息絶え絶えな感じ?」
と・・・・。

ひどくね?こちとら必死だったつーのよ。
涙出たわ。彼、大爆笑だったし。
さすがに、イラッとしたわ。逆ギレだけど。
「なぁんだ、誘われてたのは俺かぁ〜〜」
って。彼も腰が抜けたみたいによっ掛かってた私ごとしゃがみ込んだ。
「ゴメンゴメン」って。
笑いが止まらない感じで私の頭を撫でた。
「言えよ〜(笑)何だ〜俺か、俺狙いだったか〜(笑)」って、何度も私の頭を撫でた。

「そうだよ!」って、半分怒って言いましたよ。
「もっと早く言ってよ」
って。彼、眉間にシワ寄せて少し怒った顔に。
ビクッとした。
怒られる?!何?
って身構えたら、私の唇に彼の唇が触れた。
目を真ん丸にして、そのままの状態で彼を見たら パチッと彼と目が合って彼が、唇が触れた感じのまま、
「力抜いて?で、いいよって俺が言うまで、そのままね」って言った。
うんうん!ってうなずこうとして、唇が離れそうになったら、首の後ろ、グッて引き寄せられて。

強く彼の唇が私の唇に当たった。
彼の唇がゆっくり、ゆっくり、私の唇を覆う感じで動く。そして。
ゆっくり、少し遠慮がちに?彼の舌が私の下唇を舐めた。
ビクッて少したじろいだ私の唇が狙いもなく開いた。そこに温かい彼の舌が入ってくる。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 紀々 」さんの小説

もっと見る

ノンジャンルの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ