ふとんのなか

ヒイミイ  2008-10-26投稿
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携帯のバイブレータが畳に響いていつもの時間を告げた。

寝惚けているのに今日が日曜日だとハッキリわかる。でも寝惚けているからアラームが解除できない。

仕方ないので、電源を落とした。

今ので起きてしまったのか、隣から伸びてきた腕にとらわれて、わたしと、わたしの子宮は喜んだ。

背中越しに振り向くと、安らかな寝顔があった。

まぶたを閉じたこの子の顔は、すごくいい。

茶色の可愛らしい瞳は、いつもすぐにおどけて、いたずらな輝きを放つ。

その瞳を見事な曲線のまぶたで隠すと、物語るものは手入れのされていない男らしい眉と、決して薄くない唇だけになる。

薄く開いた唇はいつでも血色がよくて、わたしはしょっちゅう自分の唇を押しあてたい衝動を覚える。

ただし今の場合は、涎さえなければの話だが。

わたしの背面はあの子の前面と密着していて、読みとれるだけのメッセージを感じようとしている。

緩やかな眠りのリズムが伝わってきたので、わたしも寝坊をすることに賛成した。

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